離乳食が始まる前の赤ちゃんの便秘について説明します。
赤ちゃんによって排便間隔はまちまちで、2~3日に1回でも、赤ちゃんの機嫌よく、母乳やミルクの飲みもよく、おなかも張っていなければ心配する必要はありません。特に、母乳栄養の赤ちゃんでは、母乳は食物残渣がほとんどなく、大半が吸収されてしまうため、3~4日排便がないことがあります。しかし、母乳不足により排便回数が減ることもあるため、体重が順調に増えているかを確認する必要があります。
◎ 生後4~5ヶ月以降の便秘について説明します。
生後4~5ヶ月ころには、腸の消化吸収機能が発達してきます。離乳食が始まると、ミルクに比較して食物残渣が増えてくるため、便は少し形がついてきます。赤ちゃんによっては、太い便がでる時に肛門が過剰に広がるため、肛門の12時方向、または6時方向に亀裂を認め、時に出血することがあります。この刺激が繰り返されると肛門皮膚が突起状に盛り上がって疣(イボ)状になります。また、痛みのため排便をいやがったりして、便秘がさらにひどくなることがあります。
◎ 綿棒刺激とは
1週間以上まったく排便がなく、不機嫌な状態が続く場合は、肛門の綿棒刺激をしてみましょう。綿棒の先にベビーオイルをつけて、綿棒を肛門から2cmくらいゆっくり挿入します。この刺激だけでも便がでることがあります。排便がない時は、綿棒を肛門の中でゆっくり円を描くように回してください(綿棒自体を回転させるのではなく)。1~2分くらい続けても、排便がない場合は中止してください。その後も排便がない場合は受診してください。また、綿棒刺激に慣れていない、あるいは不安な場合は、肛門を傷つけてしまうことがあるので、行わないで受診してください。