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2015年10月14日

赤ちゃん教室

ようこそ、赤ちゃん教室へおこしいただきましてありがとうございます。
初めてのお子さんの育児について、わからないことだらけで戸惑うことも多いと思います。この赤ちゃん教室では赤ちゃんの特徴についてできるだけわかりやすく解説いたします。また、近隣の方であれば、当院の「赤ちゃん外来」を受診していただければ直接お話をうかがうこともできます。
「赤ちゃん外来」の日時は
毎週金曜日 午後2時45分〜3時45分(予約制) です。
受診を希望される方は、ネット予約(当院ホームページから)あるいは当院受付へ直接お電話(0561-37-1100)ください。

・哺乳ができているか心配

・うんち

・皮膚について

・鼻づまり

・赤ちゃんの睡眠

・おへそのトラブル

・よくもどす(吐く)

2015年9月1日

哺乳ができているか心配

特に初めのお子さんの場合は母乳授乳がうまくできているか心配になることがあると思います。


<母乳を十分飲んでいるサイン>
  • 24時間に少なくとも8回授乳している。
  • 授乳の際、吸啜のリズムは母乳が出てくるとゆっくりとなり、嚥下の音やごくごく飲み込む音が聞こえることがある。
  • 24時間に色のうすい尿が6~8回オムツをぬらす。
  • 24時間に3~8回うんちをする。月齢がすすむと回数はさらに減ることがある。
  • 赤ちゃんが生き生きして筋緊張がよく、皮膚の状態の健康である。

<母乳が十分飲めていないサイン>
  • 尿量が少なく濃い。
  • うんちの回数が少ないか、まったく排便しない。
  • 反応が鈍く弱々しく泣く。
  • 乳房につねに張り付いている。

うんち

母乳便
生まれてまもない赤ちゃんのうんちは水っぽくて下痢みたいと思われるでしょう。これは大腸で吸収される水分以上に腸の粘膜から分泌される水分量が多いため、うんちが固まりにくいためです。便の回数は個人差がありますが生後1〜2週間では多いと10回以上します。1回量はまちまちです。大人のように直腸(肛門の少し前の腸)に便を貯めておくことができず、排便を自分でコントロールすることができません。
典型的な母乳便は黄色の水っぽい泥状便で粘液、顆粒が混じり、すっぱい臭いがします。便の色も様々で、通常、黄色、緑っぽい色、茶色は心配ありません。うんちの色は肝臓で作られる胆汁の影響で黄色みを帯びています。また、腸の中で胆汁が空気と混じり合うと酸化されて緑色っぽい便になります。うんちの回数が減って腸内にうんちが停滞する時間が長くなると緑色になるのはこのためです。排便回数は生後1~2ヵ月ころから減ってきます。3日に1回程度しっかりした量の排便があれば心配ありません。哺乳が悪くなったり、繰り返
緑色の便
し吐いたり、おなかが張っている時は小児科医を受診してください。また、生後2〜3週頃から便の色が薄くなり徐々にクリーム色~灰白色に変化したりする場合、母子手帳に付いている「便カード」を参考にしてください。これは「先天性胆道閉鎖症」を早期発見するためのカードで生後60日以内の手術が患児の予後に大きな影響を与えるため、生後1ヶ月頃までの早期発見が重要です。

皮膚について

皮膚の落屑
生まれたばかりの赤ちゃんは「胎脂」で守られています。生後1ヶ月頃までに突然、皮膚がポロポロと落ちて脱皮のように新しい皮膚が現われることがあります。これは、羊水の中で潤って守られていた皮膚が外気に当たって乾燥してはがれおちるような状態で、皮膚の発達段階でおこることで心配はいりません。
生後2~3ヶ月頃までは妊娠中にお母さんからもらったホルモンの影響が残っているため、皮脂腺が刺激されて皮脂の分泌が盛んなため「乳児湿疹」が見られます。特に、皮脂腺が多いほっぺた、口まわり、おでこ、頭、まゆ毛に黄色っぽいかさぶた状の湿疹がでたり、カサカサしてフケのような湿疹がでたり、ニキビのような湿疹ができることがあります。3ヶ月を過ぎると、お母さんのホルモンの影響がなくなって皮脂の分泌が急激に減少するため乾燥肌になりやすく保湿が大切になります。
乳児湿疹

※洗い方の注意
低月齢のころは皮脂の分泌も多いため、おふろでは必ずせっけんを使って洗いましょう。石けんを直接からだにつけず、固形石けんであれば、泡立ててホイップクリーム状になった泡で汚れを包み込むように洗ってください。洗い方はスポンジやタオルなどは使用せずできるだけ指の腹を使ってしっかりもむように洗ってください。よごれをとるためにタオルなどでゴシゴシこすることはやめてください。首周囲、脇、またなどしわになるところは、両手でしわを伸ばして洗ってあげて下さい。

鼻づまり

赤ちゃんの口の中をのぞいて見て下さい。小さな口のわりに舌が大きいのがわかると思います。これは哺乳の際、乳首を吸うための効率から必要な構造です。

この相対的に大きな舌のため赤ちゃんは口呼吸がうまくできず鼻呼吸が主体となります。このため、鼻腔内の分泌物が少し増えただけでも、鼻がつまって苦しそうにみえますが、哺乳が普段通りできていれば、鼻づまりの程度はそれほどひどくないと思われます。特に、冬期など乾燥がひどい季節は鼻腔内の分泌物が粘稠になり鼻づまり気味になるため、加湿器など使用して屋内の湿度を上げることで解消することがあります。あるいは、見える範囲で綿棒できれいする(綿棒を鼻の奥まで入れない)、市販の鼻すい器を利用するなど試みてください。鼻づまり以外に咳、発熱、哺乳が減っているなどの症状を伴う場合は、何らかの病気の可能性があるため小児科医を受診してください。

赤ちゃんの睡眠

「うちの子はいつも寝ているけど大丈夫でしょうか」、「うちの子はあまり寝ないけど、睡眠不足になりませんか」とよく質問をうけます。赤ちゃんの睡眠パターンは、私たちの「夜眠って、昼覚醒している」睡眠パターンとは全く異なります。赤ちゃんは生後1ヵ月頃までは短い睡眠と覚醒を繰り返し、標準的には3時間睡眠した後、数十分覚醒して母乳を飲むリズムです。1ヵ月頃から覚醒している時間帯が現れ、2ヵ月頃から覚醒の時間帯が昼間に集中し、4ヵ月頃までに昼間の睡眠が急速に減少して、昼夜の区別に一致した睡眠覚醒リズムが形成されると言われています。その後、生後6~7ヵ月頃から昼間の睡眠が午前・午後に各1回となり、1歳3~6ヵ月頃から昼間の睡眠は午後1回となります。この昼間の睡眠時間が減少することが昼間に覚醒することを覚える課程を反映すると言われています(下部データ、瀬川昌也,臨床環境医学1992)。


おへそのトラブル


臍の緒は生後5~7日ころ取れます。お臍がとれた後で、生後1〜2ヶ月頃にお臍の奥にきのこ状のもの(右の写真)ができたり、ジクジクしている場合は臍肉芽といって治療が必要です。また、臍の周囲が赤く腫れている場合は感染をともなっている可能性があります。小児科医を受診してください。

生後1ヵ月頃、特に泣いている時にお臍が飛び出してくることがあります(左の写真)。臍ヘルニアといって、臍の緒が取れて臍ができる過程で筋肉(筋膜)がくっつかずに穴があいてしまって、そこから腸が飛び出している状態です。通常、周囲の筋肉が発達して徐々に穴が小さくなり1歳ころまでには自然になくなります。しかし、臍ヘルニアの大きさが2~3cmあると自然になくなることは少なく、飛び出した部分を穴の中へ押し込み、綿球で圧迫してテープで固定する方法を試みる必要があるため小児科医を受診してください。


よくもどす(吐く)

赤ちゃんが哺乳後に吐くことはよくあります。これは胃の入り口の締まりが悪いため、いったん胃に入ったものが食道〜口へ逆流しやすいためです。哺乳時に飲み込んだ空気や泣いた時に飲み込んだ空気の量が多い時は大量に吐くことがあります。しかし、吐く量が少なかったり(溢乳といって、口の端からタラタラと流れ出る程度)、機嫌がよく体重が順調に増えていれば心配ありません。哺乳力が悪かったり、勢いよく噴水状に頻回に吐いたり、体重の増えが悪い場合は小児科医を受診してください。哺乳後にゲップ(排気)をさせて、哺乳時に飲み込んだ空気を出しますが、ゲップを上手にする子としない子がいます。ゲップさせる目的は哺乳後に吐くことを防ぐことで、「ゲップをさせる」こと自体が目的ではありません。普段からほとんど嘔吐をしない子には、ゲップがでるまで何度も繰り返しゲップをさせる必要はありません。