◎ 乳児期
鉄が欠乏する時期は乳児期から幼児期早期(6~24ヶ月)にあります。母乳中の鉄分は人工乳に比較すると少ないですが、腸からの吸収は母乳の方が多いです。しかし、生後6ヶ月を過ぎると母乳栄養のみでは鉄欠乏性貧血は防ぐことはできないので適切な離乳食を与えましょう。
◎ 幼児期
1.ヘム鉄を多く含む食品を食べましょう。
食品に含まれる鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。魚や肉に含まれる鉄分であるヘム鉄と、野菜や穀類に含まれる鉄分である非ヘム鉄です。ヘム鉄は、非ヘム鉄に比べて、腸での吸収が数倍良いと言われます。
- ヘム鉄を含む食品:レバー、牛肉、鶏肉、赤身の魚、うなぎなど。
- 非ヘム鉄を含む食品:ほうれん草、切干し大根、大豆、高野豆腐、わかめ、ひじき、あさり、しじみ、のりなど。
2.ビタミンCを十分とりましょう。
ビタミンCは鉄分の吸収を良くします。ビタミンCをたくさん含む果物、野菜を食べましょう。
◎ 治療
鉄分を多く含む食事をとることが大切ですが、それだけでよくならない時は、鉄剤を飲んで治療します。軽い貧血であれば、1~2ヶ月ほど内服します。